アルバイトがすぐ辞める原因は?飲食店の新人教育を見直すポイント

 株式会社グラブデザイン

面接ではやる気がありそうだったのに、数回の勤務で連絡が途絶えてしまう。飲食店の店長であれば、一度は経験されたことがあると思います。採用にかけた時間や手間が無駄になるだけでなく、シフトに穴があき、残ったスタッフの負担も増えていきます。

アルバイトが辞める理由は、人それぞれです。学業や家庭の事情など、店の努力では変えられない理由もあります。一方で、入店してすぐの時期に辞めてしまう場合は、最初の数回の勤務での体験が関係していることが少なくありません。

この記事では、アルバイトがすぐ辞めてしまうときに見直したい新人教育のポイントを、入店前から最初の数回の勤務までの流れに沿って整理します。犯人探しではなく、店の仕組みとして直せるところを探すつもりで読んでみてください。

早く辞める人が感じやすい5つのつまずき

入店して間もない新人が「この店は続けられない」と感じるきっかけは、大きく次の5つに分けられます。

  • 何をすればよいか分からない:初日に役割が決まっておらず、立っているだけの時間が長い

  • 聞ける人がいない:店長や先輩が忙しそうで、質問できない

  • 言われることが人によって違う:Aさんに教わった手順を、Bさんに注意される

  • できているのか分からない:ほめられることも直されることもなく、不安だけが残る

  • 聞いていた話と違う:面接で聞いた仕事内容やシフトと、実際が違う

どれも新人本人の能力の問題ではなく、受け入れ側の準備で減らせるものです。特に「何をすればよいか分からない」と「聞ける人がいない」は、初日に集中して起きやすいつまずきです。

入店前から初日までに見直すこと

新人教育は、初日の出勤から始まるわけではありません。採用が決まってから初日までの間に、不安を減らす準備ができます。

初日の流れを事前に伝える

集合時間と場所、持ち物、服装、当日に誰が案内するのかを、初日の前に伝えておきましょう。「当日、どこに行けばよいか分からない」という不安は、思っているより大きいものです。

初日に任せる作業を決めておく

初日に担当してもらう作業を一つか二つ、事前に決めておきます。役割があるだけで、新人は「ここにいてよい」と感じられます。初日に教える項目の優先順位は、飲食店の新人教育マニュアル|初日に教えること・教え方を解説で整理しています。

面接で伝えた内容と実態をそろえる

仕事内容、忙しい時間帯、シフトの入り方など、面接で伝えた内容と実際に差がないかを確認してください。良いところだけでなく、大変なところも正直に伝えておくほうが、入店後のギャップは小さくなります。

最初の数回の勤務で見直すこと

入店直後の数回の勤務は、新人が「続けるかどうか」を判断している時期です。この時期に意識したいことを、チェック表にまとめました。

確認すること

できているか

初日に、困ったときの相談相手をはっきり伝えた

□

教える内容と順番が、店の中でそろっている

□

勤務の終わりに、できたことを一言伝えている

□

直してほしい点は、一度に一つにしぼっている

□

忙しい時間でも、質問できる手段がある

□

次のシフトで何をするか、本人が分かっている

□

チェックが付かない項目があれば、そこが見直しの候補です。すべてを一度に直す必要はありません。まずは一つだけ選んで、次に入る新人から試してみてください。

「教える人によって違う」をなくす

新人が混乱しやすいのが、教える人によって手順が違うことです。新人から見ると、どちらが正しいのか分からず、注意されるたびに自信を失います。

この問題を減らすには、作業の正しい手順を店で一つに決め、誰でも同じものを見られる形にしておくことが近道です。

  1. よく教える作業を書き出す(例:ドリンクの作り方、テーブルの片付け、開店準備)

  2. 作業ごとに、店としての正しい手順を一つに決める

  3. 手順を短い文章、写真、動画のいずれかで残す

  4. 教える人は、残した手順を見せながら教える

文章で伝わりにくい作業は、動画にすると手の動きまで伝わります。スマホで手軽に動画マニュアルを作る方法は、飲食店の動画マニュアルの作り方|スマホだけで始める方法で紹介しています。

聞きにくさを減らす

忙しい店長や先輩に、何度も同じことを聞くのは気が引けるものです。聞けないまま自己流で作業し、あとで注意される。この流れが続くと、新人は居づらさを感じるようになります。

聞きにくさを減らすために、次のような方法があります。

  • よくある質問と答えを、新人がいつでも見られる形でまとめておく

  • 口頭だけでなく、文章でも質問できる手段を用意する

  • 「同じことを何度聞いてもよい」と、初日にはっきり伝える

  • 勤務後に、分からなかったことを書いてもらう時間を短く取る

ただし、連絡手段として店長個人の連絡先を交換することに、抵抗を感じる新人もいます。店長側も、勤務外に個人の連絡先へ連絡が来ることを負担に感じる場合があります。店の連絡と個人の連絡を分けられる手段があると、どちらにとっても安心です。

外国人スタッフや短時間の勤務の人への配慮

外国人スタッフやスキマバイトの人は、日本人の常勤アルバイト以上に「分からない」「聞けない」が起きやすい立場にあります。言葉の壁がある場合は、文章だけでなく動画や絵で伝える工夫が欠かせません。短時間の勤務の人には、勤務前に必要なことを一度に確認できる形が向いています。

それぞれの受け入れ方は、スキマバイト受け入れマニュアル|勤務前に伝えるべき10項目と外国人アルバイトの教育方法|言葉の壁を減らす店舗教育で詳しく取り上げています。

TemPoを使うと

FireRocket TemPo(テンポ)では、店長がスマホで撮った30秒ほどの縦型動画を、店の教材として新人に見てもらえます。手順を動画で残しておけば、教える人によって内容が変わることを減らせます。新人はアプリもメールアドレスも不要で、QRコードと受講開始PINコード、名前で始められます。新人の質問には、お店の動画と資料をもとにAIアドバイザーが答え、答えられない質問は店長に届きます。お店とのトークを使えば、LINEを交換しなくても新人と店長がメッセージをやりとりできます。

よくある質問

Q1.アルバイトが辞める理由を、本人から聞き出すべきですか?

辞める人が本当の理由を話してくれるとは限りません。理由を聞くことも大切ですが、それよりも、いま在籍している新人に「最初の頃に困ったこと」を聞くほうが、具体的な改善点が見つかりやすくなります。

Q2.忙しくて、新人に付きっきりで教える時間がありません。

付きっきりで教えることだけが新人教育ではありません。くり返し説明している作業を動画や短い文章に残しておけば、新人は空いた時間に自分で見返せます。店長は、やって見せることとふり返ることに時間を使えるようになります。

Q3.注意すると辞めてしまいそうで、指摘しにくいです。

直してほしい点は、一度に一つにしぼって伝えてください。先にできていることを伝えてから、次に意識してほしい点を一つ伝えると、受け止めてもらいやすくなります。注意の内容が店の決めた手順に沿っていれば、新人も納得しやすくなります。

Q4.すぐ辞める人を、面接で見分ける方法はありますか?

面接だけで見分けるのは難しいものです。見分けることに力を入れるより、仕事内容や大変なところを正直に伝え、入店後のギャップを小さくするほうが、店として取り組みやすい対策です。

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