新人が入るたび同じ説明をしていませんか?店長の教育時間を減らす方法

 株式会社グラブデザイン

新しいアルバイトが入るたびに、ロッカーの場所、タイムカードの押し方、エプロンの付け方、トイレ掃除の順番を、店長が一から説明する。翌週にまた別の新人が入り、同じ説明をもう一度する。多くの店舗で、このくり返しが店長の時間を少しずつ削っています。

説明そのものは大切な仕事です。ただ、毎回まったく同じ内容を口で伝えているなら、その部分は店長でなくても伝えられるはずです。問題は「教えること」ではなく、「同じことを、同じ人が、何度も教えていること」にあります。

この記事では、店長がくり返している説明を洗い出し、口で教えるべきことと、ほかの方法に任せられることを分ける手順を紹介します。明日からそのまま使える棚卸しの表と、新人からの質問を受け止める仕組みもあわせて説明します。

なぜ同じ説明をくり返してしまうのか

同じ説明がくり返される理由は、店長の段取りが悪いからではありません。多くの場合、次のような事情が重なっています。

  • 説明の内容が店長の頭の中にしかなく、ほかの人が同じように話せない

  • 紙のマニュアルはあるが、新人が読まないか、読んでも動きがわからない

  • 新人の入る時期がばらばらで、まとめて説明する機会が作れない

  • 一度聞いたことを新人が忘れても、聞き直しにくく、結局また店長が説明する

  • 忙しい時間帯に質問が来るため、その場で短く答えて終わり、内容が残らない

つまり、説明が「残らない形」でしか存在していないことが、くり返しの原因です。口で伝えた内容は、伝えた瞬間に消えてしまいます。紙に書いた内容は残りますが、動きや手順は伝わりにくく、読まれないことも多いのが実情です。紙と動画の向き不向きは 紙のマニュアルが読まれない理由 で詳しく整理しています。

くり返している説明を棚卸しする

最初にやることは、店長が新人にしている説明をすべて書き出すことです。頭の中で考えるより、実際に1人の新人の最初の数日をふり返り、話した内容を順番に並べると漏れが少なくなります。

書き出したら、それぞれの説明を次の表の観点で分けてください。

説明の例

毎回同じ内容か

動きを見せる必要があるか

向いている伝え方

ロッカーと更衣室の場所

同じ

ある

短い動画

タイムカードの押し方

同じ

ある

短い動画

身だしなみの決まり

同じ

少しある

勤務前の確認項目

ドリンクの作り方

同じ

ある

短い動画

混雑時の動き方

状況で変わる

ある

店長やリーダーが現場で教える

お客様からの苦情への対応

状況で変わる

少しある

店長が直接教える

その日の段取り・連絡事項

毎回違う

ない

朝礼やメッセージ

ポイントは「毎回同じ内容か」の列です。毎回同じ内容で、しかも動きを見せる必要がある説明は、短い動画に置き換えやすい代表です。反対に、状況によって答えが変わるものや、新人の様子を見ながら伝えるべきものは、これからも店長が直接教える価値があります。

口で教えることと、任せることを分ける

棚卸しができたら、説明を3つのグループに分けます。

  1. 任せられる説明:場所、道具の使い方、決まった手順など、毎回同じ内容のもの

  2. 確認すればよい説明:身だしなみ、集合時間、持ち物など、知っているかを毎回確かめたいもの

  3. 店長が直接教える説明:判断が要る場面、接客の気持ちの部分、その人に合わせた声かけ

1のグループは、短い動画にしておけば新人が自分のタイミングで何度でも見られます。2のグループは、勤務前に新人自身がチェックする項目にしておくと、店長が口で確かめる手間が減ります。そのうえで空いた時間を、3のグループに使うことができます。

大切なのは、店長の説明を「なくす」ことではなく、「店長にしかできない説明に集中する」ことです。新人にとっても、基本の手順を先に動画で見てから現場に立つほうが、店長の話を落ち着いて聞くことができます。

短い動画にするときのコツ

任せられる説明を動画にするとき、長い研修動画を作る必要はありません。むしろ、1本を短くするほうが、撮るのも見るのも楽になります。

  • 1本の動画では1つの作業だけを扱う(「トイレ掃除」ではなく「便器の拭き方」など)

  • 30秒ほどを目安にし、長くなりそうなら分ける

  • 手元を映し、説明は短い言葉で入れる

  • 注意してほしい点は、画面に文字や絵文字で載せる

  • 撮り直しを気にしすぎない。手順が変わったら撮り直せばよい

最初から全部をそろえようとすると手が止まります。棚卸しの表で「同じ」「ある」が並んだ説明から、1日1本ずつ撮るくらいの進め方で十分です。スマホでの撮り方の手順は 飲食店の動画マニュアルの作り方 にまとめています。

新人の「聞き直し」を受け止める仕組みを作る

動画を用意しても、新人からの質問はなくなりません。むしろ、「この場合はどうするのか」という具体的な質問が出てくるのは、新人が仕事を理解しようとしている証拠です。

ただし、質問が忙しい時間に口頭で来ると、店長はその場で短く答えるしかなく、答えた内容は残りません。次の新人も同じ質問をし、また同じ答えをくり返すことになります。

そこで、質問を受け止める場所を決めておきます。

  • 新人が質問を送れる窓口を1つに決める(個人の連絡先ではなく、お店としての窓口)

  • 同じ質問が2回来たら、答えを文章か動画にして残す

  • よく出る質問は、勤務前の確認や動画の内容に足していく

このくり返しで、「店長が答えたこと」が少しずつお店の資産になっていきます。答えが残っていれば、次の新人は店長に聞く前に自分で調べることができます。

新人を迎える前の準備チェックリスト

最後に、くり返しの説明を減らすために、新人を迎える前に確認しておきたい項目をまとめます。

  • 店長が毎回している説明を書き出したか

  • 毎回同じ内容の説明のうち、動画にするものを決めたか

  • 勤務前に新人が自分で確認する項目(集合場所・身だしなみ・持ち物など)を決めたか

  • 店長やリーダーが直接教える内容を決めたか

  • 新人が質問を送る窓口を決めたか

  • よく出る質問の答えを残す場所を決めたか

初日から最初の1か月までに何を教えるかの全体像は、飲食店の新人研修チェックリスト で段階ごとに整理しています。あわせてご覧ください。

TemPoを使うと

FireRocket TemPo では、店長がスマホで30秒ほどの縦型動画を撮り、文字や絵文字を載せて新人向けの教材にできます。新人はアプリもメールアドレスも不要で、QRコードと店舗の受講開始PINコードと名前を入れるだけで動画を見始められます。

勤務前の確認(集合場所・身だしなみなど、お店が決めた項目)と勤務後のふりかえりもスマホで行えます。新人の質問には、お店の動画と資料をもとに AI アドバイザーが答え、答えられない質問は店長に届きます。店長が文章で答えると AI がその答えを覚えるため、同じ質問への説明を何度もくり返さずに済みます。

よくある質問

Q1.動画を作ると、店長が新人と話す時間がなくなりませんか?

動画に任せるのは、場所や手順など毎回同じ内容の説明です。そこで空いた時間を、混雑時の動き方や接客の声かけなど、店長が直接伝えるべきことに使っていただく考え方です。新人と話す時間を減らすのではなく、話す内容を変えることが目的です。

Q2.どの説明から動画にすればよいですか?

棚卸しの表で「毎回同じ内容」かつ「動きを見せる必要がある」説明から始めてください。ロッカーの使い方やタイムカードの押し方、ドリンクの作り方など、新人が初日から迷いやすい作業が向いています。1本30秒ほどに分けると、撮るのも直すのも楽になります。

Q3.新人の質問が増えて、かえって店長の負担になりませんか?

質問を受け止める窓口を決め、同じ質問が2回来たら答えを残すようにすると、くり返しの説明は少しずつ減っていきます。答えが残っていれば、次の新人は店長に聞く前に自分で確認できます。最初は手間に感じても、残した答えが増えるほど店長が答える回数は減っていきます。

Q4.アルバイトの人数が多いと、費用が高くなりませんか?

TemPo の料金は1店舗 月10,000円(税抜)で、新人・アルバイトの人数では数えません。新人が多く入れ替わるお店でも、人数によって料金が変わることはありません。

同じ説明のくり返しを減らす第一歩として、まずは1店舗で試してみてください。1店舗・30日間無料で試す カードの登録は不要です。新人の画面がどう見えるかは、スマホで新人の画面を体験する からすぐに確かめられます。

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